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書いた人のわ(『バルセロナの達人』 霞末陽介)

『バルセロナの達人』 霞末陽介
「バルセロナの達人―右脳の生活術」の著者、霞末(かすえ)陽介です。
以前から新しいことにチャレンジしたいという気持ちと、生きていた証を残したいという考えから「本を出版する」ことを考えていました。
28歳でスペインのバルセロナに住み始めましたが、先祖代々遺伝子に刻印されていた、政治、経済といった小難しいことより文化を格段心地良く感じる播磨(兵庫姫路)人気質が、バルセロナ赴任によって誘発されました。

一方、それを増幅させたのは、後天的に備わったであろうビジネスマンとしての図々しさで、何の役にも立たないような出来事を確認するためにスペインの隅々まで出かけ、大勢のスペイン人と出会いました。
現地で次々と体験していくことをおもしろおかしく綴って、これからスペインやバルセロナに触れようとされる読者の皆さまの一助になればと思い、本に纏めてみました。

相手の異質性を育んできた風土、文化、歴史を正しく認識すれば、自分を相対化、つまり今までの一方通行の視点ではなく、相手から見た自分を認識できます。これは、自分、つまり日本人の存在が絶対ではないことを知らしめて相手から学ぶ心を起こさせることにつながるのではと思い、結局、国際交流の基本は「相手から学ぶ」謙虚な姿勢だと締めくくりました。

本の内容については自分では「まあまあ」の出来かなと思う気持ちと、「まだまだ」と思う気持ちが交錯しています。
出版への道のりは決して短くはありませんでした。昨年4月頃に文芸社さんとは別の出版社と契約を結び、今年の1月15日が発行予定でした。
直木賞作家の車谷長吉先生に帯を書いていただいたこともあり、1月5日にお礼と出版のご報告に伺いました。直後、7日にこの出版社が倒産しました。

寝耳に水とはまさにこのこと。以前から経営が芳しくないとのうわさもあり、倒産直前には担当者からの連絡が途絶え心配していたのですが、私としては「やはり」という以上に「まさか」という気持ちの方が大きかったのです。
経済的負担以上に大きかったショックは、編集・電子化された全ての原稿が倒産した会社財産として凍結されたことです。

私に残されたのは郵送されてきた紙の校正後原稿だけでした。このとき真っ先に考えたことは何が何でも時間をおかずに出版にこぎつけることでした。
1月の3連休を利用して、自分で保管していたオリジナルの電子データを編集者が半年かけて校正した紙の校正後原稿に校正し直しました。この時期が出版への先行きも見えず最も不安でした。
しかし、こういうときに助けてくれるのが友人なんですね。某書店に勤務する小・中学の同窓生が文芸社を紹介してくれとんとん拍子に話が進み、僅か5ヶ月遅れで6月15日に無事出版することが出来ました。

出版して4ヶ月で増刷となりましたが、本が旅行ガイドとして役立つことやネットのクチコミで私の知人以外に多くの読者が増えたおかげと感謝しています。
反響は実にまちまちです。ネット書店のユーザーレビューでは「いろいろ知ることができるいい本です。」、「どんな旅行ガイドよりも役に立つガイドの決定版。」 といった極めて好意的なものがあり、お役に立てたかなと自負しました。

一方、「ひさびさにくだらない本を読んで時間の無駄でした。」、「お金をドブに捨てたような気持ちです」、「ただの年寄りのたわごと。」などとの手厳しいものまであって本を出す責任感を痛感させられました。

ただ、有難いのは本を出して暫くしてから、何年も会ってない知人から「本を出したんだって、最近どうしているの?」といったご連絡を電話やメールで多く戴いたことです。旧交を深めることが出来るといった副産物を戴いた気分で大変有難く思いました。

結論としては、「本を出版する」ことは新しいことにチャレンジしたいという気持ちと、生きていた証を残したいという考えを実現する以上の成果があったということですね。本を書く労力や経済的負担といったインプットの量よりこれら成果といったアウトプットの量が上回っていたということで自分としては良かったと大変満足しています。

霞末陽介(かすえようすけ)
1955年、兵庫県姫路市生まれ。
1978年、大阪大学経済学部卒業。日産自動車に入社。経理マンとして海外事業に携わり、
1984〜88年、1994〜97年と2度スペイン・バルセロナに駐在。
50歳からの人生のコンセプトは「美しく生きる」。
現在、東京都に在住。

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