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書いた人のわ(『マスのいた小川』 斉藤静子)

『マスのいた小川』 斉藤静子
「マスののいた小川を」出版して
 ものを書くというのは紙と鉛筆があれば書ける最も安上がりな趣味だと思っていた。ことばを話せれば書ける。話をそのまま書けばいいのだから。だれでも書ける。
 
 井戸端会議でも何でも、あれ!この方はそのまま面白い文章になると思うことがしばしばある。でも書くほうは苦手だという。私は口下手だから、文章なら消しゴムが使える。だから、いいたいことがまとまるからいい。と思った。でも読んでいただけるように書くのは難しい。

 36、7歳のときPTAの雑誌に「母と作文」という公募があって応募した。初めての挑戦だった。子どもは七歳と二歳のころだった。載せていただいたのだけど、たった5枚の原稿に苦労した。そのとき活字になる嬉しさを味わった。今では活字になる嬉しさなんてわからないかもしれない。パソコンを打てば活字がでてくるから。その後童話の同人誌を作りディプロ印刷で手書きからはじめた。長く書いてくると一冊にまとめたくなる。安上がりと思った趣味がいかに贅沢なものであったか思い知らされる。本を作りたくなるからだ。人生がかかっている。

 作品は(おこがましくも)自分の心からつかみとったものだ。自分の書いたものをおおげさに考ええはじめる。書いていると、なんか自分が見えてくるような気がしてくる。

 決断をして、いよいよ本作りとなった。編集者とむきあっての緊張感は妙味だ。原稿を客観的に見ようとする。自分の心に忠実になろうと自分に接近していくのも面白く快感だ。書くことってやっぱり自分を知ることかもしれない。

「マスのいた小川」を作っていただき、一仕事終えた喜びがある。長い人生このくらいの贅沢があったっていいと思う。いいことを言ってくださった友だちがいる「静子さん、出版社が本を作りたいといったものはいい原稿なのよ。だって変なものを作ったら自分たちの恥だもの」それには説得力があった

斉藤静子 (さいとうしずこ)
1938年 静岡県沼津市出身。
静岡県立三島北高等学校卒業。
静岡県芸術祭で芸術祭賞および奨励賞を受賞。遠鉄ストア童話大賞、大賞および優秀賞受賞。
主な著書に『紙ふうせん』『詩のある山行き』『ゆうちゃんのたまご屋』(けやき書房)『バーバーパパはワンパターン』(ひくまの出版)。共著に『さかした分校まえ』『なんの花がひらいた』などがある。
現在、日本児童文学者協会会員、児童文化の会会員、ひまわりぐるうぷ同人、遊星同人。

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