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書いた人のわ

「愛しき子供達へ」 速藤智彦
 突然、小説を書き始めた。
今まで一度も小説など書いた事もなかった。それでも心の中に、『書きたい!』という感情がふつふつと沸き上がり、気が付けば8年が過ぎた。
 それこそ最初は小説の書き方も解らずに、ただ自分の好き勝手に書いていたような気がする。今思うと、本当に恥ずかしい。1冊目の本が完成、刊行された時、『これで夢が叶った』、そんな気持ちになった。それがどういう訳か、5作品も刊行するとは、自分自身、夢にも思っていなかった。「何故?」と聞かれると返答に窮するが、自分の心の中に湧き上がってくる感情を、文字という手段で表現していく事にすっかりハマってしまった、そう答えるしかない。
 それにしても元来、飽き性の私がよく8年も続いたものだと思う。未だに私自身がそれをいちばん信じられずにいる。

 小説を書いている最中に、「何でこんな苦労をしてまで書いているんだ!」と叫びたくなる事や、このまま書くのを止められたらどんなに楽かと思う事が、1度や2度ではなかった。なのに書かずにいられないのは、最後の一文字を書き終えた時の何とも言えない、『心の満足感』だと思う。その満足感が身体全体を駆け巡り、得も言われぬ陶酔の心境に達する。その瞬間のエクスタシー感こそが、作品を書き続ける原動力なのかもしれない。


 そんな私が懲りもせず今度又、本を出版する事になった。
 これで6作品目になる。いつも思うのだが、小説を書き上げた時にはこれこそが、私自身の最高傑作!この小説を書かずにしてはいられなかった、と。
 でも、そんな激しい思い込みも時間が経つにつれ、次第にある感情に変化していく。その感情とは、悩み、苦しみ、七転八倒しながら書き上げた私にとっては、どの作品も愛しい子供のようなもの。産声をあげたものの、その先の行く末がどうなるか、戸惑っている私の子供達。
 そんな子供達を、優しく、いつも温かい目で見守ってくれている文芸社の各部署の方々。そんな大勢の人々に見守られながら、私の子供達は、覚束ない足取りでよちよちと歩き始める。

 いつかそんな子供達が成長し、りっぱに独り歩きする日が来る事を夢みながら、今日も私は小説を書き続けたいと思っている。

速藤智彦
1955年3月24日生まれ。東京都出身、埼玉県在住。
日本デザイナー学院 レタリング科卒業。



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県予選二回戦で負けた野球部の剛たち。これからは進学に向けてラストスパートが始まるのだが、野球部仲間の呼びかけで「引退セレモニー」をすることに。だがそのイベントが思わぬ事態を引き起こし……。さらに幼なじみの千夏の存在も除々に気になりだし……。終わりが近づく高校三年生の夏。野球部を引退した剛はこの夏をどう過ごすのか!? 青春真っ只中の主人公・剛が、ひと夏の経験を通して成長していく、爽快ストーリー小説。


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月曜の朝に微笑みを
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