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書いた人のわ(『100万人に1人の病気になって』 浦野里美)

『100万人に1人の病気になって』 浦野里美
2005年、私に病名がついた。
【腹膜偽粘液腫】 100万人に1人の発症率で、再発し易く完治無し。
2009年、再発を告げられた。
手術しか治療方法がないのに、手術を断られ途方に暮れた。
ネットで調べて大阪に1人専門医がいることを知った。
手術をすれば、とりあえず良くなると思っていた。
しかし、転院しても快復のきざしもなく、再び入院・手術。
「良くならないなら手術中に死ねたらいいのに」とも思った。
医師に言われて悔しかった言葉、入院中見聞きする患者の話し。
病院と言う非現実の中で患者がどれだけ心細いか医療従事者に訴えたかった。
私はそれらを書き留めた。
入院の回数を重ねる中で、
「医師にお任せではいけない。病気に対して患者も立ち向かわないと…」と考え直した。
認知度も低く、未だ難病認定を受けていない腹膜偽粘液腫。
1年間に全身麻酔の手術を4回した。
不自由な体でも生きている、健康な時はいらなかった『生きる理由』が欲しかった。
その生きる理由として「難病認定を得る為に国を動かす事」を目的に持った。
生きることにしがみついた無様な闘病記。
出版しませんか? との言葉も、初めは半信半疑だった。
両親の勧めで出版した。
体調の悪い時は、トイレで文章を書き直したこともある。
挫折しそうな編集作業の中、
「絶対退院して本を出すって思ったじゃない」と自らを何度も鼓舞した。
出来上がった本を見て、正直すごい…と思った。
その本を日本中の患者家族が手にとってくれた。
その後…
ある時は新聞社が取材に来た。またある時はテレビが取材に来た。いつしか講演会をしませんか? と言われるようになった。
私が書いた本1冊1冊が、使命を持ってそれぞれ活躍している。
そして今夏…
「24時間テレビ」の電話が来た。
私は泣いた。
先に逝った友人も、今重篤な友人もきっと喜んでくれていると思う。
いつまでも形として存在する本を出版した意味。
全てのみなさんに感謝しています。
この1冊が、私の命を支えている。

浦野里美
1964年、福岡県生まれ
保育短大卒業
福岡県在住

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