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執筆虎の巻(描写にチャレンジしてみよう/第二回 『キャラクターをうまく描くコツとは?』)

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「人物描写」
愛知県 大学生 21歳
自分の頭の中ではイメージができているのですが、小説の登場人物のキャラクターを読者に上手く伝えられているか自信がありません。どのように表現すれば良いのでしょうか。

 年齢や生い立ち、顔つきや体形などは頭の中でイメージしやすいものじゃが、人物のキャラクターは、目に見えない部分だけに表現するのが難しい。「やさしい」「短気」「明るい」「わがまま」「おとなしい」など形容することは簡単じゃが、漠然とした印象になってしまって、読者に対してキャラクターを伝えることはなかなか難しいじゃろう。

 では、どうするか?
 下の文章は太宰治の『斜陽』の冒頭じゃが、ここからポイントを見出せるぞ。

「お母さまは左手のお指を軽くテーブルの縁(ふち)にかけて、上体をかがめる事も無く、お顔をしゃんと挙げて、お皿をろくに見もせずスプウンを横にしてさっと掬って、それから、燕(つばめ)のように、とでも形容したいくらいに軽く鮮やかにスプウンをお口と直角になるように持ち運んで、スプウンの尖端(せんたん)から、スウプをお唇のあいだに流し込むのである。そうして、無心そうにあちこち傍見(わきみ)などなさりながら、ひらりひらりと、まるで小さな翼のようにスプウンをあつかい、スウプを一滴もおこぼしになる事も無いし、吸う音もお皿の音も、ちっともお立てにならぬのだ。」
(『太宰治全集10』 筑摩書房 1999年)


「お母さま」が「スウプ」を飲む“所作”を描写したものじゃが、優雅さと可愛らしさを感じさせる女性がイメージされるじゃろう。キャラクターは、人の行動に表れるものじゃ。人物を描く場合、性格をそのまま言い表すよりも、振る舞いを描写することによってキャラクターを読者に上手く伝えられるということじゃな。「この登場人物だったら、この場面でどのように振る舞うか」ということを考えて描写するのじゃ。

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